2018年11月4日日曜日

2018秋のMacとiPad製品

2018年11月4日部活テーマ
先週10月30日のApple秋イベントで発表された3つの製品について。



MacBook Air
今まではMacBookとMacBook ProがRetinaで、MacBookAirだけがノーマルディスプレイでしたけれどこれでやっとMacBook AirもRetinaディスプレイになりました。
尚、今回のMacBookAirのCPUはUシリーズではなくMacBookと同じYシリーズになっています。
低消費電力でバッテリーの持ち時間は伸びますがコンピューターとしてのパフォーマンスは高くはなくAirの後継と言うよりはMacBookに近い存在だと思います。 

主な特徴:
  • キーボード右上部にTouchIDセンサーが装備されて指紋を読取ります。
  • 第三世代バタフライ・キーボード
  • 20%拡大されたForce Touchトラックパッド
  • スピーカーの音質向上(音量25%アップ・低音は2倍増強等)
  • 2つのThunderboltポート
  • SSDは最大1.5TB
  • 重量1.25kg

ディスプレイまわりについて・・・・
>本体ディスプレイの表示 + 外付けモニター 4k(4096×2304) ×2台 / 5k(5120×2880) ×1台。
>グラフィック能力が必要な場合はThunderbolt 3経由で外付けグラフィックプロセッサ(eGPU)に対応。

価格帯:
134800円 (CPU 1.6GHz Core i5 / メモリ 8GB / SSD 128GB / グラフィック Intel UHD Graphics 617)
  〜
288000円 (CPU 1.6GHz Core i5 / メモリ 16GB / SSD 1.5TBB / グラフィック Intel UHD Graphics 617)

参考価格:178800円 ( メモリ 16GB / SSD 256GBにした場合)




Mac mini
Mac miniは4年ぶりの更新です。
今回のモデルは個人の予備機としての購入からCG制作現場まで幅広い顧客層が対象です。
更にレンダーファーム(レンダリングクラスター)への導入もターゲットにしています。

主な特徴
  • 4コアもしくは6コアのCPU
  • メモリー 最大64GB
  • SSD 最大2TB
  • Thunderbolt3ポート×4・HDMI・USB-A x 2
  • オプションで10ギガビットイーサネットに対応
  • ユーザーによるメモリの増設が多分可能
  • 重量1.3kg
Mac mini単体での大幅能力アップは4年ぶりの更新として当然ですが、6コアのCPU・メモリ64GB・Thunderbolt3が4ポートあること・10ギガビットイーサにも対応できることが用途の広さを物語ってます。
クラスターによるレンダリング処理用途やスタンドアロンでの使用の際の高負荷作業や拡張性について、この構成なら不足に感じないと思います。
尚、SSDは基板直付けとなっていて交換は不可能ですから購入時に決めた容量のままで使うことになります。 

3台の4kディスプレイ出力 または、2台の5kディスプレイ出力に対応です。
また、Thunderbolt 3経由で外付けグラフィックプロセッサ(eGPU)に接続できますから、負荷の高い3DCG表示の作業も問題ありません。


価格帯:
89800円 (CPU 3.6GHz 4コア Core i3 / メモリ 8GB / SSD 128GB / グラフィック Intel UHD Graphics 630)
 
463800円 (CPU 3.2GHz 6コア Core i7 / メモリ 64GB / SSD 2TB / グラフィック Intel UHD Graphics 630 / 10Gbit Ethernet)

参考価格:133800円 ( メモリ 16GB / SSD 256GBにした場合)



iPad Pro
手許のコンピューターはもうiPad Proだけでいいんじゃないかと思います。
Second Lifeのログインがなければですがw
PC版と同じフルセットのPhotoshopも出てきますから多分殆どの方の要求を満たせます。
汎用のUSB-C・強力なCPU・大きなストレージを持つiPad ProならもうPC置換えとして問題ないでしょうけれど、Appleはこの路線を推し進めていくのかもしれません。
※現行MacBook Pro15インチ(2.2GHz・6コア Core i7)と比較し、シングルコア性能で勝っているようです。

主な特徴
  • ホームボタンがなくなった
  • 8コアCPU / 7コアGPUのA12X Bionic
  • 現在のノートパソコンの92%の機種より速い
  • 最大1TBのストレージ容量
  • LightningポートからUSB-Cに変更
  • USB-Cポートに5Kディスプレイを接続可能
  • iPhoneの充電も可能
  • Apple PencilはiPad Proに磁力で吸着
Apple Pencilですが、吸着すると自動でペアリングを行いワイヤレス充電されるようです。
また、注意としてはヘッドフォン端子が無くなったので有線ヘッドフォンを使用する場合はUSB-Cに接続する変換アダプターが必要です。

ディスプレイはLiquid Retinaと強調していますが既存の液晶のことです。(商標を付けただけです)
スマホの高価格帯モデルではOLED(有機EL)を使い始めていますが、iPadのディスプレイ面積にOLEDを採用するとまだコストの問題があるためだと思います。


価格帯:
WiFiモデル
11インチ 64GB 89800円〜1TB 172800円
12.9インチ 64GB 111800円〜1TB 194800円

WiFi + Cellularモデル
11インチ 64GB 106800円〜1TB 189800円
12.9インチ 64GB 128800円〜1TB 211800円





まとめ
先ずMacBook Air・Mac miniともにeGPUに対応します。
負荷の高い3D描画処理を外付けグラボに任せることができますから私達がいるSL環境で言うと、常時影付き・被写界深度表示ありのままで動けることになります。

例えばMac miniに別売りのBlackmagic eGPU Proを接続した場合、3DMarkで数値化・比較すると960:20200となり20倍程度能力が上がることが予想されます。

次に各モデルの総評です。

MacBook Airは性能・価格のバランスがとれていると思いますが、CPUがYシリーズとなったことでMacBookにとても近い存在になりました。
Yシリーズが悪いというわけではなく、これは低発熱でバッテリー持続時間に貢献しますから高負荷を求めないノート作業には向いているCPUだと言えます。
MacBook Airが対象としてるユーザー層にとってUシリーズからYシリーズの変更は正解です。
ただ、MacBookとの棲み分けがかなり曖昧でラインナップの扱いには疑問が残ります。
YシリーズのMacBookよりは少し重量アップとなるものの性能の高いUシリーズを積んでいるAirを…って選んでいた人もいるでしょうしね。
ともかくMacBookとMacBook Air…お互いに喰い合うカタチになっているのが残念ですね。

Mac miniは一言で言うとターゲットが幅広いです。
今までMac miniの立ち位置は高負荷を求めないライトワーク主体のユーザー向けの省スペース低価格モデルでしたが、今回更新されたモデルはサブ機〜制作現場用途までオールラウンドに対応です。
そのため89800円〜463800円と価格範囲が大きいです。
 Thunderbolt3を4つ持っていて拡張性・汎用性が高く、ストレージもHDDではなくSSDなので単純に考えても製品寿命はかなり長いと思います。
3台の4Kディスプレイ または 2台の5Kディスプレイを接続できて、最低のモデルでも4コアですからメモリとストレージ容量のみを選べば個人のメインPCとして十分なスペックが提供されます。
そこそこ大きいSSDをチョイスして一部エリアにWindowsをインストールという使い方をするユーザーも多くなりそうです。

最後にiPad Proですが、 名称やシリーズとしては今まで続いてきたiPadの後継で間違いはありませんが
これおそらくAppleが描いている将来の個人向けコンピュータの姿…
その伏線もしくは分岐点に位置するモデルだと思います。
毎秒5兆回(初代iPadの1000倍)の処理能力で既にMacBookを追いぬき、一部では現行MacBookProの数値すら超えていますから、そのパワフルな能力をどこへ向けるのかという問いが深まる筈です。
そして、Appleが出した結論が先ず取っ掛かりとしてのLightningからUSB-Cへの変更。
インターフェースを通常のPCと同じ汎用のものにしたことで今後様々なPC向け周辺機器が繋がりはじめると思います。

0 件のコメント:

コメントを投稿